Thanksgiving

今回は番外編の投稿です。この時期はホリデイシーズン真っ盛りのアメリカです。毎年11月第4木曜日はThanksgiving day (感謝祭の日)です。まさに日本のお正月と言われるようなイベントでこの日のために親戚家族があつまり一緒に豪華な食事を取り、一晩では食べきれない程の料理を一週間かけて食べ続けるということ。この週は食べ続けて太る人が続出とのことです。

何と言ってもThanksgivingの食事に欠かせないのが七面鳥の丸焼き。

この日のためにどの家庭も事前に準備をしておきます。どこのお店で七面鳥を注文するか合戦が繰り広げられレシピ本が一気に店頭にならんだり。一般的に伝統的と言われるレシピは、パンを詰めこんだ七面鳥のグリルにグレービーソース、クランベリーのソースを添えるもの。マッシュポテトとデザートのパンプキンパイも必需品です。

感謝祭の醍醐味は、”豊富さ”だそうなので余るくらいの食べ物をふんだんに並べないといけないとのこと。

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今回ご縁がありサンフランシスコ市内に住む夫婦が友人たちを招くカジュアルな家庭的なThanksgivingディナーをご馳走になりました。七面鳥は食べ応えがありとってもジューシーで、毎年このように幸せに食事を大切な人たちと囲めることにお互いに感謝をし合いながら交わす夕食は温かくとても特別な時間でした。

Thanksgivingの翌日、金曜日は毎年各Retailのお店がセールを繰り広げます。Black Fridayと呼ばれ、このセールを境に小売店の年間通算収支が黒字に転換するといわれていることから名付けられたのことです。その週明けの月曜日はCyber Mondayと呼ばれ、(職場のPCでネットショッピングする人が多いとのこと?)E-commerce系がセールを開始します。

このまま12月のクリスマスまでホリデイムードが続きそうとのことです。子供たちにとっては一年で最も楽しみな時期になのでしょう。

余談ですがAmazonの子供向けギフトアイディアの中に、立派にジャンルの中で「STEM」(Science, Technology, Engineering, and Math) の学習に役立つ おもちゃのジャンルがありました。子供へのプレゼントもきっちりSTEM教育につながるようアメリカの中ではメジャリティの層まで定着しているのですね。Amazon 子供向けギフトアイディア

 

 

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Altschool 未来形の学校となるか

先日、Altschool の入学対象者の保護者向け説明会に参加してきました。

Altschoolは筆者がシリコンバレー(サンフランシスコ)で勤務を始める前から最も気になっていた先進的アプローチを取り入れた最高級の学校です。

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AltSchool Yerba Buena校(2016年秋開講予定)

Facebookのマークザッカーバーグが今年5月に1億ドル(約120億円)を投資したことで日本のEdtech / 教育業界でもより注目度が加速されたと思います。

なぜそんなに投資家の関心を引いているのか?

Altschoolは子供一人一人のFull potential を伸ばすために設立され、子供が生きる2030年代に備え、21世紀の未来を切り開きイノベーションを起こす”change maker” になるべく教育方針を立てています。

保護者説明会では19世紀〜の教育方式についても言及され、

それまで人々は自分のPotentialがどこにあり強みを職業や活躍の場にフルに生かされていなかった。Altschoolでは21世紀の革新的な教育方針の提案として生徒一人がFull potentialを未来に発揮できるよう一人一人の能力に合わせ学習スタイルを提案していく

と説明が続きました。

具体的には5つの柱から成り立っています。(1. Whole Child Education 心身共に健康児童推進 2. Rigorous Academic 厳格な学問 3. Community commitment コミュニティへの貢献 4. Project base プロジェクトベース 5. Personalized Learning 個別最適化学習)

特徴的なものとして、一人一人の能力に合わせた”Playlist”を導入した生徒一人一人のカスタムメードカリキュラムです。それによって個人が最大限に学習できるよう先生がサポート。また徹底した少人数教育(1クラス25名がMAX) でグループ分けしプロジェクトベース中心の授業。学年も小学校低学年、高学年と分け、厳密な年齢で区切っていません。また教室内にビデオを設け生徒の学習状況を教師、保護者にも開示する透明性についても徹底しています。

このような、Altschoolのテクノロジーを駆使したメソッド以外にも、Social Emotional Learning (社会性 / 道徳)教育にも力を入れ、野外のField Tripなどコミュニティとのinteractionを経験し非テクノロジーの部分にも強化し、ITと人間性、双方のバランスのとれた最高峰の教育を提供していることです。

アメリカ国内の教育者にとっても、これだけ贅沢な学びの場でキャリアを発揮できることは絶好の機会です。生徒の入学応募者数はもちろん、教師志望者の倍率も相当高くなってきているとのことです。教育者の理想を追求できる場ともなっているのかもしれません。

親にとっても幼稚園〜中学校の多感な時期に、子供を安全でストレスない環境で学ばせたい、未来に活躍できる人材に成ってほしい、というニーズに合致しているとも言えます。急増する保護者からの人気から入学応募者数が高まりAltschoolはSan Franciscoの他にPal Alto西海岸だけでなく、New Yorkにも拡大し、次なる年はChicagoを視野にいれているとのこと。

やはり、学費は都市の物価上昇に伴い増加しており、現在では年間約3万ドル〜(約360万円〜)です。様々な学費支援制度なども設けているそうですが中々ハードルが高いと言えます。

しかしAltschoolには豊富な資金もあるので、現時点では着々と校舎の拡大をしていますが、長期的にはAltschoolの内部教育オペレーションを最適化し、教育メソッドをアメリカ全土や海外展開もし、入学金がまかなえない家庭の子どもにも提供できることを目標にしたいということでした。

もしこれが本当に可能になったら。アメリカの教育現場も変化し、そのメソッドがグローバルに広がり、それが21世紀の教育としてのスタンダード、にいつか進化するときがくるのでしょうか。可能性を感じさせます。

今回の保護者説明会で印象に残ったのは、実際にAltschoolにお子さんを二人通わせていて、実際にAltschoolで勤務されている女性の方にインタビューが行われていました。

なぜ子どもをAltschoolに入れたのか? という問いに対し、

今までの公立学校では大人数教育を行っていて、彼は(上の子)は算数が出来すぎていつも目立ってしまっていることに、劣等感を感じてしまっていた。他の生徒と比較されることにプレッシャーを感じていたようだったけれども、Altschoolに入れたらのびのびと自分の学びたいものを学び生き生きしているように見える。

下の子は、今までの学校に通っていた時と比べ随分社会性だったり思いやりを持つようになった。Altschoolでは地域Communityに関わったりする機会が多く、自分が周囲の人に何か貢献したい、という気持ちが芽生えているよう。

と答えていらっしゃり、他の参加者の保護者からは共感をたくさん得ていました。今までの従来型の学校では伸ばしきれなかった子どもの才能を最大限に伸ばす環境がAltschoolにあるとのことでした。

今回の保護者説明会の参加をして、”子どもの教育のゴールをどう考える?”ということを意識させられました。

一流の大学に入り優良企業に入ってもらいたい、と願うことで子どもを守りたい、という考え方はもはや20世紀のものなのかもしれません。

これから子どもにどう活躍してもらいたいだろう?どうなってもらいたい?と21世紀の親は模索し続けているのでしょう。少なくとも今回参加していたアメリカの経済的にも豊か(であろう)層の親からはそんな印象を持ちました。

Altschoolは確実に子どもに最良の選択肢を与えてあげる、ということでニーズを掴むポジションを確立しているのでしょう。

 

 

 

 

 

 

テクノロジー活用で学力格差埋めるチャレンジ – 2

前回のテクノロジー活用で学力格差埋めるチャレンジ – 1に引き続き、教育機会に恵まれない生徒達に対する革新的教育メソッドを導入するチャータースクールの試みの紹介第2弾を紹介したいと思います。

2. Caliber school Caliber Beta Academy (Grade K ~ K8まで幼稚園から中学校)

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平屋のキャンパスが併設される校舎

Caliber チャータースクールは昨年創設されたばかりの新校。サンフランシスコ近郊のリッチモンドにある校舎を今回は訪問しましたが、カリフォルニア州のVarejoにもこれから設立予定とのことです。

Caliberスクールのミッションとしては、先陣の革新的チャータースクールが生み出したテクノロジーに習い、Personalized Learning SystemやBlended Learningの活用も導入する上、Social Emotional Learning(人徳教育)にも力を入れています。大学進学のため、大学に入学することだけではなくその後にリーダーシップを発揮する人材、人間力のある大人となり活躍してほしいという願いがあるからです。

Social Emotional Learningの一例としては、アメリカの学校では珍しく、健康的な家庭的な給食を先生と生徒と一緒に食べるランチやお掃除の時間も設けています。まるで日本の小学校のようです。

まだ創立1年の新しい学校であるが故、様々な教育アプローチをTry & Errorで先生たちも取り組んでいるということです。先日ご紹介したチャータースクール界のトップランナー、Summit schoolは創立から10年以上の実績がある故、教育メソッドが確立されKindergartenからSummit Schoolへ通っていた生徒も多いことから学習姿勢が身についている生徒が多く、生徒の授業中の集中度は高く、真面目に取り組んでいる様子が伺えましたが、Caliberでは新校なのでまだ生徒の集中度にばらつきがある様子で中にはよそ見をする子も少々目立ちました。それも、いままでの経験から学習姿勢を身につけられる環境にいたわけではないので、これからCaliberで学ぶ姿勢、学問の基礎を固めていってもらいたいと願います。

Caliberは学習姿勢の基礎となる、算数と読み書きに力を入れ、学習のコアスキルを固めてもらうことが優先的に取り組まれてます。

算数は、Blended learningを導入してます。i-Readyを使ってカリキュラム管理。算数は、ST Mathなどのオンライン算数教材を使いながら、教室ではグループごとに問題に取り組み、先生と直接確認する、ハイブリッドなやり方が浸透していました。これによって宿題の進捗度も先生は把握できるので個人の学習進度が分かりやすく見えるとのこと。特に算数は理解にばらつきが多いのでBlended learningを使用して良かったということです。

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レベル別グループに分かれ演習問題解く。

読み書きの部分では、幼稚園生も含んでWritingの時間が毎日1時間設けられてます。Reading Partnerももうけ生徒同士で読書も継続していきます。

また、Codingの授業にかなり力をいれており、常駐で5人の先生のもと実施されています。当日の授業では、Tynkerを使用しながら進行してました。Volunteerでの地域の協力者も多くいらっしゃるとのこと。

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プロジェクターでScratchを投影し全体の流れを確認。各生徒が手を動かして取り組む。

Codingに力を入れるのも、彼らが大学を卒業してもプログラマーやエンジニアといったIT分野の職業に就き活躍できるオプションを持ってもらうためとのことです。またただ単にプログラミングを覚えるだけでなくその基礎となるComputational Thnking skill、ITツールを使用した問題解決力を養うことに重点を置いているとのことです。

まだCaliberは若いチャータースクールですが生徒や保護者、先生同士のフィードバックを確認するため毎週先生同士がレビューを行いながら各生徒に沿った指導内容や生徒にトラブルが起きた際の問題解決の相談なども密に行っているとのことです。若い学校による壮大なチャレンジ。まさに、プロトタイプを繰り返して、走りながら行動に移している、といった印象を受けました。

STEAM教育の裏がわ

筆者はフリーランスでEdtech業界の情報取集や学校訪問を通して市場調査する傍ら、サンフランシスコ市内にあるChildren’s Creativity Museumでアシスタントラボとしてボランティア勤務しております。

Children’s Creativity museumは簡単にいうと、子どものためのデジタルものづくりミュージアムです。STEAM (Science, Technology, Engineering, Art, and Math)教育を軸とし、21世紀にはばたく子どもたちに、3つのコアな力、Creativity, Collaboration, Communication の3Cを育んでもらうことを大方針にしているミュージアムです。

このミュージアムはスタジオとラボから構成されていて、1FはImagination Lab (現在は、パズルゲームのBrainteaserが展示中)、Annimation Studio (粘土で自由に動物や人間のキャラクターに作って、それを動画編集しミニシネマを作成!)、2FはTech Labo (RobotをiPadのプログラミングを使って自由に動かすラボ)、Music Studio (好きな衣装に着替えて自由に即興カラオケで演じて動画作成)、Innovation Labo(Mystery Boxを使ってほぼコスト0円のガラクタ素材から、お題にそって革新的な物がつくれるか、自由に創作。デザイン思考のアプローチを導入。)の様々なhands-on、自ら体験することを通して学んでいく場を提供しています。

そんな子どもたちのhands-on、ものづくりができるようサポートするのがミュージアムスタッフの仕事です。私はまだまだ見習いのPart-time勤務のボランティアですが彼女 / 彼らたちから学ぶことがたくさんあります。

一般的な子ども向け施設と違って、子ども自らが手を動かして辛抱強くやり抜く体験ができるよう支えてあげないといけません。でもあくまで、楽しくワクワクした雰囲気は壊さずに。そんなサポートがあって、子どもとは思えないクリエイティブな作品が出来あがったり、独創的なものができあがったり。子どもたちのお母さんからも感謝の言葉をもらったり。

ここではお見せできないのですがAnnimation Studioの粘土(クレイアート)のミニシネマの作品たちはかなり完成度高いです。また、Tech LaboのRoboticsはWonderのキットを導入しているのですが5歳以上の子どもが要領つかんでRobotを自由自在に動かしたり、ここをこうやって動かすにはどうプログラミングを変えたらいいだろう、と試行錯誤の上Step-by-stepでどんどん上達する姿などは感心します。

子どもたちが最大限に楽しんでもらって体験してもらえるように、Wonderの業者さんも定期的に来てRobotの点検をしたり、子どもたちやスタッフのフィードバックを聞きに来て、子どもがどうやって活用してるんだろう、学びを最大化するにはどうしたら良いだろう、と常に手探りで商品開発されてるとのことでした。

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Robotたち充電中。フル充電されたものを配置します。
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スタッフお手製のLEGOで作った説明ツール。8歳以上対象のApp “Blocky”を説明するのに便利です。

アメリカの子どもはきっと積極的でクリエイティブなんだろう!と始めは思っていましたが、3歳〜7歳くらいだとほとんど日本の子どもと同じなんだなと思えてきました。最初は何をしたら良いかちょっと戸惑う様子だけど、スタッフがこうやったらいいんだよ!と教えてあげるとすぐに要領つかみます。きっかけが与えられたらどんどん没頭する子がほとんど。一番笑えたのはMusic Studio で即興でカラオケしましょう!と言ってもシャイな子どもたち・・・ 曲がスタートしても歌いだすのにモジモジしてたり。とってもシュールでした。

「正解はない」という中とことん自分で追求してもらいたい、子どもたちにはコミュニケーション能力も養ってもらいたいという願いから、スタッフは、この体験で何が楽しかった?何が得られた?と子どもたちに問いかけることを大切にしてます。スタッフ自身も新しいテクノロジーを使った教育プログラムを習得し、学びながらどうやったら子どもたちの体験の効果を最大化できるか、と試行錯誤してます。地道な準備も欠かせません。子どもたちに最大限hands-on体験してもらうため、環境を整えてあげることも重要な仕事の一つです。

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Mystery Boxのパーツを準備。段ボールの欠片など。子どもたちがインスピレーション得られやすいよう工夫してセレクト。

デジタルネイティブな子どもたちが、デジタルを使って思考力を使い自分の力でやり抜こう、とすることをここのミュージアムは応援してます。想像していたよりも親子、スタッフのつながりがとっても温かく、まさにコミュニティの大人が子どもの学びを見守る、という場になってます。

Startup Weekend Education Oakland (11/6~8)

Startup Weekend Education Oaklandのピッチの見学をしてきました。

Startup Weekend Oaklandとは、週末の54時間で初めて会ったメンバーとチームを構成しアイディアベースからブレストを始め、シリコンバレーEdtech界で名だたるコーチ、メンターの指導の元、プロトタイプを作りビジネスプランも練って、日曜日の夜に最終的に審判の元各チームプレゼンをして勝者を決めるコンテスト。チームは教育に変化を起こしたい熱いメンバー、教育関係者、デザイナー、ディベロッパー、保護者、生徒、ビジネスAdmin系(NPO/企業)など多岐に渡るメンバーから配置されます。実際に入賞したチームは商品発売に向け、主に下記の特典が得られます。

  • 地元Oaklandの教育財団からの全面サポート
  • Edtech界一流Startup accelerator ImagineK12との面談
  • アメリカの教育イノベーター向け4.0 Schoolsプログラム参加のスカラーシップ
  • アプリデザイン無償支援
  • 1ヶ月Co-working space提供
  • etc.

過去のStartup Weekend Educationの勝者の卒業生は、下記のようなサービスを既にビジネスを始め提供しておりEdteh界で注目を集めてます。

  • Talking Points前回Startup Weekend Edu Oaklandの勝者。Google Impact Challenge Bay AreaでもFainalistとして250K$獲得。
  • Epic: SF Startup Weekend EDUの勝者、実際にOaklandでGamificationを取り入れたユニークな革新的な学校を600K$の賞金を獲得し設立。(実は筆者も先週この学校を訪問しました。)
  • Fantasy Geopolitics: World newsのSocial game アプリ。
  • Mathchat : 算数学習アプリ
  • Vidcode: 10代女子向けCoding

今回、筆者は日曜夜のピッチ(プレゼン)の傍聴のみ参加してきて各チームの54時間の集大成を聞きにいってきました。どのチームも秀逸で大人向け教育(Higher Education) と 幼稚園〜高校生向け(K-12)向けEducationに分かれ、全14チームのピッチの発表会が行われました。

たった54時間の限られた時間であるのに、どのチームも市場調査もきちんと行い、実証されたプローフに基づいて仮説を作り、問題解決のための提案である、革新的な教育サービスを発表していました。5分間のプレゼン時間に加え、Edtechリーダーである*審査員によるQ&Aセッションで鋭い質問に対して的確に回答していってました。

(*審査員:BrightBytes, Learn Capital, Rocketship education 各リーダー)

全体としては、やはりBusiness modelの説明部分でいかにマネタイズするかについて審査員も厳しく突っ込んでおりほとんどのチームも限られた時間の中でrevenueプランを練るのに悩みに悩んでいるといった姿が印象的でした。

下記個人的に面白いなと思ったサービスのピッチです。

  • Parent Connect: 保護者に特技関心を登録しボランティアや寄付などコミットしてもらう学校とのマッチングサービス
  • Trending Edu: 教育者がCommon Coreに沿った教育コンテンツをキュレートし配信。生徒からLikeをもらう
  • Learn Mail: 大人向け英語Literacy向上のためのメールサービス
  • Edhost: 教育×Airbnb のコンセプトを導入した、ホストサービス
  • MindfulK12: 現在注目されるMindfullness教育に沿って、*Social Emotional Learning機会提供する教育サービス (*Social Emotional Learningとは、自己と他者の心情理解、思いやりを持ちコミュニケーションを円滑にするスキルで21世紀スキルの重要な要素として現在のアメリカの初等教育で高い関心が持たれています。)
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ピッチの様子

今回の優勝者は、Stanford Edu 修士生がリーダーを務める「MindfulK12」のチームでした。

的確にアメリカの初等教育で注目されているトピックであるSocial Emotional Learning(詳しくは、こちらご参照http://www.cfchildren.org/second-step/social-emotional-learning) とMindfulness を取り入れており、今までEdtech企業が参入してきていない分野ということも高い評価につながったようです。実際に商品化されるのを見るのも楽しみです。

やはり、Edtech業界でこれだけのバックアップ体制が出来上がっているエコシステムはシリコンバレーならではでしょう。新たなアイディアを実際に商品化まで強力にサポートし、イノベーションが生まれていきます。教育業界は保守的と言えますがシリコンバレーにきて、意欲的な学校の先生たちにお会いする機会が多くありました。今回のようなビジネスピッチコンテストも学校の先生の貢献は大きいと言えます。

テクノロジー活用で学力格差埋めるチャレンジ – 1

先日、Next generation learning challenges という財団が企画する学校訪問ツアーに行きました。

主にSan Francisco近郊の街、Oakland市内のチャータースクール3校を訪問しました。

チャータースクールについては前項で( *アメリカ独自のスタイル。保護者、地域住民や教育者がその地域で新しいタイプの学校を公的資金援助のもと設立。)と記載しましたが詳細知りたい方はWikipediaに分かりやすく載っていたので是非参考にしてみてください。チャータースクール Wikipedia

Oakland市はサンフランシスコベイエリアの中でもEast Bayに位置する中心都市の一つです。1970年代から犯罪率が上昇し、それ以降改善されたとはいえ、治安の面では決して良くはありません。人口の19.4%、家族の16.2%は貧困層以下と言われており、地域によっては低所得者層が住むエリアも存在し親も英語を母国語としない家庭もあります。つまり学校教育がまともに受けられず大学就業もあきらめてしまい定職に就けない若者がいる現実があります。

そんな問題に対して、学校教育の側面から解決するためにチャレンジを続ける革新的なチャータースクールを見てきました。

今回はそのうちの1つの学校を紹介したいと思います。

1. Summit Public School K-2 (Grade 7-9向け学校。日本でいう中学校)

元中国人孤児院の建物改装した校舎
元中国人孤児院の建物改装した校舎

Summit Public school はアメリカチャータースクール界のトップランナー。シリコンバレーで2003年に設立されて以来「あらゆる生徒も4年生大学へ入学させる」というミッションのもと革新的な独自教育メソッドを築いてきました。Summit Public Schoolは現在シリコンバレーで7校、ワシントンDCへも拡大し2校あり、更に2校が来年開設される予定です。Summit School HP

Summit Schoolの指導方針のコアとなる4要素はCognitive Skill (標準基礎学力)、Content Knowledge (科目の習得度)、Habits of Success (メンターの指導のもと自ら責任持ち行動)、Real-Life Experiences(実社会経験)を通し、自立した学習サイクル(Self-Directed Learning Cycle)を繰り返していくという内容になっています。

この指導方針に基づいて、各生徒のPersonalized Learning を実践しています。Personalized Learningとは個人によって学力差があるため、個人のスキル、目標に沿ってカリキュラムをカスタマイズし個人の学力にあった学習法を実践していくというものです。これらは各生徒が持つGoogle Chrome Book上でカリキュラム計画の進ちょくを管理していきます。

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1人1台Chrome bookを活用

Summit School のPersonalized Learning Planのシステムは、Facebookのエンジニアが昨年から開発に協力していたことでも有名です。またこのノウハウを更に広げるべく、一般のアメリカの公立学校に向け、無償提供してます。(Summit Basecamp

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Personalized Learning Systemのフロントページ

このPersonalized Learning Planに沿ってクラス内でレベル毎に数グループに分けます。授業の最初に全生徒にその日の学習内容をクラス全体に説明し、用意しておいたグループ毎に違うレッスンプランに取り組みます。理解に悩んでいそうなグループには先生がクラスの中で時間を取り、じっくりまた指導をします。

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プロジェクターで全体に内容をシェア

また、各生徒にはメンターがそれぞれ就きCheck-in(面談)を通して進ちょくの相談、悩み相談などを行っているようです。リアル学習も重視しているので普段はProject baseのスタイルでグループワークを行い、Real-Life Experienceのカリキュラムとして、実社会とのつながりを学ぶためインターンシップなども奨励してます。

このように、システムやテクノロジーを駆使した授業を実際に使いこなし、授業を円滑に運営するのはとっても大変なのではないか、と思われると思います。実際に、生徒の効果を最大化する”ファシリテートする”スキルが教師たちに求められています。Summitでは毎年8週間のProfessional Development(専門性養成)を行い各々の教師のスキルアップの研修を充実させています。

今回訪問して驚いたことは、このPersonalized Learning Planには、まだ中学生であるのに入りたい大学や人生の目標に向け、長期的目標が設けられています。大学入試のためには入試試験でスコア何点目指さないといけないのか、それらを年間、週間、Dailyターゲットに落とし込んでいるのです。当然ながら、Summit Schoolのミッションが、「全生徒4年生大学へ入学」と掲げているので正にそれを個人レベルに形にして実践されています。

実際に生徒にインタビューをしてみると8年生のラテン系の女の子は公立名門大学であるUC Berkeleyに入りたいという目標があるのでその目標に沿ってメンターと相談しながらコツコツとタスクをこなしていました。以前通っていた学校に比べ、Summitでは自分で学習進ちょくをマネージしていかないといけない。大変だけどそれでも勉強する意味も分かっているし遥かに今の方が充実してる、とのことでした。中学生にしては立派なコメントだなと感心しました。

Summit Schoolは創立12年になり、すでにこの教育メソッドの効果が検証されています。

卒業生の100%は4年生大学の入学資格を有し、96%は4年生大学への入学が認められ、55%が6年以内に大学コース修了しており、全米平均の2倍の実績となってます。Summit SchoolのHigh schoolはカリフォルニア州のトップ20%に入る実績も残しています。Summit Schoolの精巧な教育カリキュラムとテクノロジーの活用によって、低所得者層の子ども達も4年生大学へ入り社会で活躍していくということが既に証明されています。

Summit Schoolは、まさに革新的チャータースクールのトップランナー。教育機会に恵まれない生徒達にシリコンバレーならではのテクノロジーを駆使した革新的な教育メソッドを導入し、全米学力格差に対しチャレンジに挑む先駆け的存在です。

Silicon Valley

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シリコンバレー、サンフランシスコに移住し1ヶ月が経ちましたが、これまで日本やアジアを中心拠点として活動してきた筆者の視点から、一番新鮮だと気付いた点は、この国の「選択肢の多さ」にあります。

様々な人種、宗教などバックグラウンドを持った人々が暮らす多様性に富むアメリカ社会。ここシリコンバレーは特に外国人が多い土地と言われていますが、この社会では何がmain stream(主流)なのかということ、日本と違って何が模範的なのか、というものがほとんどありません。もちろん、人間本来が持つべき倫理を重視している社会であることは間違いありませんが。

たくさんの選択肢があり、その中で自分が良いと思うものを選択していく。それぞれ個が考える、”これがベストなんじゃないの”という価値観に従って進んでいくことにとっても寛容な社会。

「教育」の分野はそれが特に顕著にあらわれている分野なのではないかと思います。

ここカリフォルニア州だけでも様々な学校が存在しています。下記小学校の例ですが様々な選択肢があることお分かりいただけると思います。

  • Public School 公立学校(学区により様々な特徴あり。例:裕福な学区はPrivate schoolよりも豪華な施設付きの学校も。)
  • Private School 私立学校(下記サイトにSchool By Typeという項目があり宗教や教育方針により様々です。)http://www.privateschoolreview.com/california
  • Charter School チャータースクール(アメリカ独自のスタイル。保護者、地域住民や教育者がその地域で新しいタイプの学校を公的資金援助のもと設立。)
  • Home schooling 自宅学習(家庭内学習。全米で全州合法となっています。)

何がmain streamなのか、正解はないけれども各家庭でこれが子どもにFitするんじゃないか、という判断に基づいて学校選びしているという印象があります。

また、ここSilicon Valleyは「教育」の分野においても新たなアプローチで更に進化した学習効果を生み出すため、起業家、NPO、教育関係者が一体となり新しい試みを行い実際に試行錯誤を繰り返してきています。テクノロジーを駆使し徹底した少人数教育を実践するなど、といった独自の教育方針を展開する革新的な学校も多く存在してきています。

筆者は特派員業務を通して現地の学校に数校訪問してきました。今後実際に訪問してきて得た気づきについても追って掲載していく予定です。

※このブログについての説明、開設に至る背景は下記にUpしております。

https://21st-edu.com/about/