VR (Virtual Reality) 教育分野への応用

VRの普及 コンテンツがKey

今年、2016年はVRの発展の年と言われています。

Oculusの発売があり、Playstation VRの発売も予定され、特にゲーム業界にとってはVRゲームの市場が大きく賑わうことが予想されます。自分だけの世界に浸り仮想現実の世界を走り回るのは臨場感あって楽しいに違いありません。

実はゲームなどエンターテイメントの活用以外にも、VR技術が教育、医療分野などへの応用も期待されています。各方面で現在まさにリサーチが展開されていますが、シリコンバレーではアカデミック領域、起業家、ベンチャーが一体となって試行錯誤しながら産業を創っていく動きが活発です。特に、スタートアップ企業がイニシアティブを取り、バーチャルコンテンツ制作のビジネス好機に向け、VR/ARビジネス関係者を集いナレッジ共有やネットワーキングをすることで、業界を活性化させていくムーブメントがあります

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先日、このようなスタートアップ界隈が中心となる、San Francisco市内で開催された、VR / AR技術を教育、医療分野への応用を考えるMeet-up event (エキスパートによるパネルディスカッションがメイン)に参加してきました。

今回のMeet-up eventではLifeliqeというVR専門コンテンツメディア会社と、VR業界情報を発信しコミュニティを創っているUpload社が主催してました。特にLifeliqeは教育に焦点をあててVirtualコンテンツを制作をしています。

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イベントに登壇するパネラーは、教育アクセルレーター関係者他、スタンフォード大学のDr. や医療界、教育界でVirtual Realityの体験デザイン分野のエキスパート、なかにはアップル社でスティーブ・ジョブスのアドバイザーを務め、長年Edtechスタートアップ企業やインキュベーターに新しいLearning体験について顧問を担当している大物(マイケル・カーター氏)も参加していました。

全体的には、具体的にどうビジネスを展開するか、という話の段階にはまだ発展はされておらず、VR/ARの応用のしかたについて必要になる考え方やコンセプトを、共有していたという印象です。

下記パネルディスカッションで議論されていた内容のポイントをまとめました。

VRを使うメリット:

1. 体験をスケールアップできる 2. バーチャルだからこそ質が上がる体験ができる

VRを活用することにより、どういった効果が見込まれるか?今回のパネラーのやりとりでは大きく2つになると解釈しました。

  1. 体験をスケールアップできる(高価な体験や自動化に置き換えられる体験がもっと広く使われる可能性。)
  2. バーチャルだからこそ質が上がる体験ができる(ノートと文字やモニターの二次元を使った学習だけでは習得できなかったような、3D次元だからこそ習得でき学びの質が上がる可能性)

1.スケールアップについては、

人手が足らない現場の中で、バーチャルに置き換えて広く導入していくこと。医療現場では、特に精神病患者など心理療法に使われたり、教育現場では、地方に住む先生が生徒にNew Yorkの美術館や博物館の展示を生で見せてあげたい、でも経済的や物理的には実現難しい、といった場合、バーチャルであたかもその場にいった経験を生徒たちに提供するなど。

2. バーチャルだからこそ質が上がる体験、としては、

VRを使うからこそできる上質体験。例えば、シミュレーションやリアルには危険すぎて体験できないことをバーチャルで体験し学ぶ、といったこと。具体的には、歴史体験学習(バーチャルにその時代に入り込み、歴史重要人物と実際に話すなどし学びを深める新しい学習体験)や天文学の授業など。また、職業訓練について、危険な現場での作業員を対象とした整備士や外科医の訓練などは、VR技術によって、シュミレートしてから現場での作業をするというステップを踏むということが可能になります。

また、今回パネラーから意見として挙がっていたことに、VRでは、Empathy(共感)を誘い、感情を動かすことが可能になるという点。これがパワフルなツールとなるのでは、という話しも出てました。これについては、以前ブログで投稿したVirtual Global Classroomの中でも紹介していましたが、異文化理解教育を、国内に居ながらにして体験し海外の生徒たちと人と人とのコミュニケーションの感情を伝達し、相互理解を深めることにも応用されるかと思います。または幼稚園〜低学年生徒に対して、しつけや道徳面の教育についても応用ができるのではないか、なども具体例として上がっていました。

テクノロジー導入をゴールではなくツールに使用すること

マイケル・カーター氏(元スティーブジョブス顧問)がパネルディスカッション中に発言をしていた内容ですが、

VRテクノロジーを教育現場に登用することになっても、絶対に先生の職業は無くならないということ。この基本は変わらないと力強くコメントしていたことが印象でした。

先生は世界で最も忙しい職業。テクノロジー会社は現場の先生と話し、「5つ」 何が大変か聞き出すべき。それをテクノロジーで解決することに専念をするべきだということ。

VR/ARはその点で、忙しい先生の時間を節約することが可能になるのか、今まで出来なかった学び体験を深めるよう促せるのか、が肝になるとのこと。

VRによる学習体験のデザインが必要

全体的には、教育現場にVR/ARが導入が普及されるのはまだ先の話しではあるものの、まずは部分的に、VRを使って効果的に学べる学習体験から始めて行く(例えばBody Languageを使ったものなど)、特定の学習分野をVRに置き換えていく、ということから始まっていくことになりそうです。

おそらく始めのフェーズは職業訓練の分野から高等教育分野、そこから小中学校への展開、という流れとなっていきそうです。

またVRを使った学習体験によって、

  • 学習者の誰を対象とするのか
  • それによって本質的に何を学ぶことを目的とするのか

といった学習体験デザインが重要となってくることでしょう。

個人的には、バーチャルだからこそ、今までの二次元での学習体験では習得できなかったような上質な体験ができる、ことについて、どのような新しい学習体験のデザインを、各研究機関、企業が創り出していくのか、今後の動向が楽しみです。

さいごに、先月サンディエゴで行われたASU GSV Summit でのビルゲイツの発表を共有したいと思います。

ビルゲイツの教育慈善財団であるThe Bill and Melinda Gates Foundationのイニシアティブの中でバーチャルリアリティのコンテンツデザインに向け本格的に取り組みを開始しているということを発表しました。

http://livestream.com/asugsvsummit/events/5043691/videos/120348577

難民キャンプや発展途上国でVRを使った学習機会の提供を開始しているとのことを発表しています。特に、この発表のなかで、下記のようにコメントしています。

“Virtual reality can make things more engaging,”(バーチャルリアリティが学習体験をもっと興味をそそるものにするだろう)

“There are lots of places where [VR] will play a practical role and hopefully draw people in.” (VRがもっと効率的な役割を果たし、もっと人々を惹きつけるところがあるだろう)

 

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VR (Virtual Reality) 教育分野への応用」への1件のフィードバック

  1. ピンバック: VR教育分野への応用-アメリカ教育現場今の反応編 – 21st century 教育のかたち

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